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日々のことを徒然と。あと、絵や二次小説も掲載しています。主にリリカルなのは中心です。
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まつろわぬ日々(リリカルなのは・クロノ転生)

3-2




 三人がそろってアースラに転送される。

 まずは母さんの所に行かないといけないな。後ろをついてくる二人を気にかけながら、そう考える。

 そうして大型転送施設と通路を隔てる扉を抜けた時、ふと重要なイベントがあったことを思い出した。ユーノにとっても、なのはにとってもたぶん重要なものだ。

 俺はユーノが嫌いではない。だが、それとこれとは話が別だと思う。なので、せっかくだからこのイベントを利用させてもらうことにする。俺は身を竦めつつも物珍しそうにあたりを眺めるなのはらに振り返った。

「なのは」

「え、は、はい! えーっと、なに、クロノくん?」

 おのぼりさんのように呆けていたことが恥ずかしいのか、少し照れたようにしながら、なのはは俺の顔を見た。
 俺はちらりとユーノに視線を向けると―――にやりと笑った。

「?」

 ユーノは首を傾げるだけである。

 よく分かっていない顔をしているが、まあいいだろう。俺は執務官なんでね。君の犯罪を見逃す気はないのだよ。捕まえる気はないが……なのはにはバラさせてもらう。

 お茶目な悪戯をするような気分で、俺はなのはに話しかける。

「なあ、なのは。お前はお風呂に入るよな?」

「え? う、うん。まあ」

 何を言ってるんだ、とばかりに返すなのは。だがしかし、本番はこれからである。

「そこのイタチもどきも入れてやったりしたのか?」

「うん、ユーノくんとはよく入ってたよ」

 なのはがごく普通に答える。対して、ユーノの表情が途端に青くなる。俺の意図を察したのだろう。だがねユーノ……罪は……罪なんだよ。

「そうかそうか。それなら、ユーノは君のお母さんや友達ともよく入ったのか?」

「うーん……どっちかって言うとお姉ちゃんかも。あ、温泉に行った時は皆と入ったけど」

「ちなみにユーノはなのはの部屋に? 寝るときや起きるときも?」

「う、うん……」

 怪訝そうになのはがこっちを見る。

 だがしかし、俺はその視線を華麗にスルー。より一層青味を増したフェレット少年に語りかける。

「……なあ、ユーノ」

「な、なななな、なにに、なにかな?」

 どもりすぎだろ。

「ここ、犯罪者を捕まえることを仕事にしている組織の船なんだよ」

「う、うん」

「だから、特に外来者には身体強化とか変身魔法とか、解除してもらわないといけないんだよね。スパイとかテロとかさ、安全上の理由で」

「ぇええッ!?」

 かなり大げさに驚くユーノ。まあ、あれだけ俺が前置きをなのはに言った後では、それもさもありなん。だがしかし、犯罪を犯すお前が悪い。

「ま、そういうわけで、なのはもバリアジャケットとデバイス解除してくれるか?」

「あ、はーい」

 なのはは素直にレイジングハートを宝石に戻し、バリアジャケットも解いて聖祥の制服に服装が変わる。うん、やっぱり可愛い。子供らしい、こう愛でたくなるような可愛らしさがあるな。

 それを見届けて、俺は再度ユーノに向き合った。

「さあ、次はお前だ」

「………………」

「……え? ユーノくんも?」

 ユーノは恨みがましそうに俺の方を見ながらも、暫くして小さく、わかった、と呟いた。

 そして、ユーノの身体から緑色の魔力が噴き出して小さなフェレットの身体を包み込んでいく。小さなフェレットの身体全体を覆う魔力は、やがてその体躯を少しずつ大きく変化させ、形も獣のそれから人間のそれへと変化していった。

 その変化がなのはと同じぐらいの背になったところで、魔力の光は薄れゆき、淡いハニーブラウンの髪と緑色の瞳をした可愛らしい系の男の子が姿を現す。

 その時なのははというと………………ポカーンとしていた。

 どうやら自失しているなのはの代わりに、親切な俺がしっかりとなのはに聞こえるように説明してやる。

「なのは、ユーノがフェレットの姿をしていたのは変身魔法だぞ。つまり、ユーノの正体はお前と同年齢の、人間の、男だった、というわけだ」

 ゆっくり丁寧に区切るように言ってやる。時間をおいて、やがて理解が追い付いてきたのか、なのはの顔がそれはもう面白いぐらいに真っ赤に染まっていく。

 俺がさっき投げかけた問答によって記憶が呼び起こされ、これまでの行動を振り返っているからだろう。

 すなわち、同い年の男の子と一緒にお風呂に入ったり、目の前で着替えをしていたことを。

 ぱくぱくと金魚のように開閉するだけだったなのはの口から、ついに声が漏れた。

「ぇ、ぇぇ、ええええええぇぇえええ~~~ッ!!」

 驚きよりも羞恥が勝っていた、そんな叫び声であった。
















  カコン。

 鹿脅しの場違いな音が室内に大きく響く。

 アースラ艦内、母さんの趣味の部屋となっている似非和風な一室である。

 鹿脅しだけでなく、盆栽、唐傘、茶道具など、それらすべてが並べられた部屋は確かに日本を思い起こさせるが、それが日本的美観に沿うかと言われれば首を横に振らざるを得ないだろう。なにより機械的な艦の内壁に絶望的なまでに合っていない。

 母さんに伝えられた日本の情報の元がイギリス人であるグレアムおじさんからのものだからなのが原因なのかもしれないが、おじさんは八神はやての経済支援もしているはずである。もう少し日本のことを正しく伝えてもらいたかったものだ。

 そんなわけで、元日本人の俺からしても、おいおいこいつは違うだろう、と思ってしまうのだから、現日本人のなのはにはどう映るのか。

 ちらりと目を向ければ、なのはは口を半開きにして唖然としていた。きっと普通のトンネルを抜けた先が何故か不思議の国だったりしたら、ああいう顔をするのだろう。俺は溜め息をついてなのはの顔を見なかったことにした。

 二人を促して母さんの対面に座らせる。

 軽い遣り取りをしつつ、母さんが点てたお茶とお茶菓子を用意して、準備は整った。まずは母さんが口火を切る。

「それじゃあ、改めて初めまして。時空管理局提督リンディ・ハラオウンです」

 微笑んで言う母さんに、二人は少し肩の力が抜けたようだった。

「俺は……まあいいか。とりあえず、事情を説明してくれるか?」

 三度も自分の名前を口にするのは何となく面倒だったので、さっさと話を進めることにする。二人も母さんもそれに異存はないようで、すぐにユーノが口を開き、事の経緯を話し始めた。

 それはまあ原作で聞いた話と違いはなかった。ユーノはジュエルシードというロストロギアを発掘。移送中に事故に遭い、ジュエルシードはこの地球に散らばり、彼はその責任を感じて自力での回収を目指す。

 しかし力及ばず、怪我を負う。そしてところ構わず念話を飛ばして助けを乞うたところをなのはに拾われ、その潜在魔力の高さからなのはが巻き込まれて今に至る、と。

 俺が今まで聞いた話をまとめてそう言うと、意外にもなのはから訂正が入った。

「クロノくん、そこ違うよ。最初は確かに巻き込まれたかもしれないけど……今は、わたしがやりたいからやってるの」

 強い意志を感じさせる瞳でこちらを見る。それは俺が介入する前、フェイトと向き合っていた時の瞳とよく似ていた。

「……通常、次元震や次元断層の危険性がある案件に関しては民間協力者を極力登用しない。それは大規模な組織的行動が必要な中で、迅速な行動に弊害が出る恐れがあるからだ」

 次元震と次元断層についての説明も付け加える。話を聞いたなのはは一瞬顔色を悪くさせた。つまり、ただの民間人であるなのはには協力させる気はないということを俺は言ったのだ。自ら望んで関わりたいと言ったなのはには衝撃的だっただろう。

 俺は母さんをちらりと横目で見て少しの間任せてほしいという旨を伝え、なのはにしっかりと向き直る。

「なぜやりたい? この街が危険に晒されるかもという不安か? みんなを守りたいという理想か? それともただ強い力を使いたいからか?」

 一言ひとことはっきりと聞き取れるように注意しながら口にする。

 いささか失礼な問い方ではあるが、質問にかけた気持ちは本物である。これに対してどうこたえるのか。執務官として、それで判断を決めようと思った。

 なのはも真剣であることを感じ取ったのだろう。少しだけ口を閉じて逡巡した後、芯の通った口調で主張する。

「……わたしは、お父さんとかお母さんとか、お兄ちゃんとかお姉ちゃん、アリサちゃんにすずかちゃん。出来るだけ、守りたいと思ってる。大切な人たちだから。
 街も、そんな皆やいろんな人が暮らしてるんだから、やっぱり守りたいと思う。
 けど……今は、それよりもやりたいことができたんです。――あの悲しい目をした子と。フェイトちゃんと、お友達になりたい。
 色々なお話を聞いて、手を握って、笑い合って……。そんな、友達になりたい。だから、わたしはやりたいんです。ジュエルシードを集めるのに関わっていきたい!
 だからお願いです! わたしにも協力させてください!」

 言い終わると同時に、なのはは勢いよく頭を下げた。今は正座をしているので、手をつけば完璧に土下座の形である。両手は膝の上に置かれているので、形としてはただの礼だが、そこまでの覚悟だということだろう。

「僕からも、お願いします! なのはは僕とは比べ物にならないほど優秀な魔導師です! きっと、そちらにとっても有意義なはずです!」

 その隣で、ユーノもまた同じように頭を下げる。ユーノの場合はなのはを巻き込んだという負い目もあり、なのはの願いを叶えさせてやりたいのだろう。

「お願いします!」「お願いします!」

 二人揃って頭を下げられると、まるで俺が悪いことをしているみたいなので止めてほしいのだが……。

 ここでそんなことを言うのはKYすぎるだろう。さすがに俺も口に出しはしない。が、若干困り顔になった俺に、少し可笑しそうに笑う母さんから念話が送られてくる。

<いいんじゃない、クロノ。私としては受け入れてもいいわ>

<それはやっぱり、彼女の将来性を見込んで?>

 俺が問えば、母さんは少しだけ首を振った。

<まあ、それもあるけど……。それより、この子はあなたの問いかけにこれだけはっきりとした意志を示してくれたのよ? なら、その気持ちに応え、導くのが大人の役目だわ>

<状況が平時なら俺もそう思うんだけどな……>

 いかんせん、今は事件時。それも一級品のヤバ事である。

 そもそも子供にそういった戦いを強いる管理局の風潮はあまり好きではない。俺自身子供のころから管理局にいるせいか、子供らしい遊びというものに疎かった覚えがある。

 だからこそ、子供には楽に生きてほしいと思うのだ。思考がおっさんくさいが、そこは気にしない。もうほとんど自覚はないが、俺って精神年齢的にはもうおっさんなわけだし。

 とはいっても、なのはの力は確かに魅力的だし、フェイトのことも考えると、やっぱりなのはにいてもらいたい。なのはだからフェイトの心の支えになれたのではないか、と俺はそう思うからだ。

 決して生前の俺がなの×フェイ信者だったからではない。

<……うん。まあいいか。艦長の許しももらったし>

 そういった諸々の真面目な理由により俺がそう決定を下すと、そこに見計らったような母さんの言葉が割りこんできた。

<それに、あなたの危惧もなくなったし?>

<う……>

 思わず呻くと、母さんはくすくすと喉の奥で笑った。

 そう、俺は危惧していた。なのはは「みんなを助けるため」なんていう理想を口にしやしないだろうか、と。

 似たような理想を抱いていた俺だからわかる。ああいった「顔も知らない誰かの為」という思想を常に持ち続けるのは危険だ。俺は最初某運命の正義の味方みたくならなければいいなんて思っているだけだったが、とんでもなかった。師匠に言われてはじめてその危うさに気づいたのだ。

 師匠は言った。


『それは最終目標であって、当座の目的にすべきではない。
 お前は未だ力の足りない自分が、その「顔も知らない誰かの為」なんていう大きなものを叶え続けられると思っているのか? だとしたら、それは危険だ。
 「顔も知らない誰かの為」に何かを為す。素晴らしい夢だと思う。俺もそう思っているからな。だがしかし、俺は一度もそれを目的として戦場で戦ったことはない。
 ある時は立ち塞がる敵を倒すため。ある時は取り残された人達を助けるため。ある時は違法研究所を壊滅させるため。その時その時に合った、最大の結果を出す目的を俺は掲げた。俺の場合、そこに仲間は誰も死なせない、というものもあったがな。
 大きな理想をずっと抱いているとな、現実のギャップに苦しむことになる。自分の未熟さ、上手くいかない現実、大きすぎる理想。それらが混ざり合い、苦しむ。
 ……納得できないか? いや、お前は賢い。すぐに自分で答えを出すだろう。お前はどこか俺と似ている。きっと、お前も似たような答えを出すはずだ。まあ、今は忘れないでくれればそれでいい』


 その後、いくらかの任務を挟んだ後、俺はその言葉を実感した。

 大きすぎる理想は身を滅ぼす。上手くいかない現実に苛立って、黙って無茶な訓練を課したこともあった。結果、任務で怪我を負う。大した傷ではなかったが、原因が疲労であることが堪えた。完全に自分の失態だったからだ。

 それから俺は師匠の言葉をよく考えて、ついには納得したのだ。そういうものなんだと。

 それからいつも飄々と朗らかだった父さんを思い出した。父さんは、きっと気がついていたんだろう。だから、それを理想としながら日々に足をつけて生きていた。理想に囚われず、身近な夢をしっかりと掴んで。

 俺はそこで大きく変わった。転機と言ってもいい。その代償が軽い怪我で済んだのは幸いと言うしかない。

 だからこそ、俺は不安だった。原作でなのはは大怪我を負ったはずだ。そして、ところどころでなのはは他人の為に無茶をしすぎるような、自分の身体度外視なところが見られた。

 あれがきっと、行きすぎてしまった姿なのだ。大怪我を負い、なお自分を鍛え、後遺症を抱え、それでも進む。ただ一途に、真っ直ぐ。――障害は無理やり押し通って。

 そんな人生、いつか身体が壊れるに決まっている。俺はそんな人生をなのはに歩ませるつもりはなかった。

 だからこそ、ここで聞いたのだ。「みんなを助けたいのか?」と。

 その答えは家族や友人が大切だから守りたい。街はそういったみんながいるから守りたい。そういう願いだ。

 俺のように大きなものではなく、手の届くみんなを助けたいという願い。だからこそ、俺は今のなのはになら任せても大丈夫だと思った。

<じ、じゃあ、オーケーということで>

<ええ。早く伝えてあげて>

 母さんの答えに頷いて、二人に、特になのはに目を移す。

 いつなのはがあのような無茶をするお嬢さんになってしまうのかはわからないが、しつこく見守っていけばまあ大丈夫だろうと思う。とりあえず、先はまだ長いのだから。

 当面は、ジュエルシードだ。ここを乗り切らなければ文字通りお話にならない(今うまいことを言った)。

「二人とも、顔を上げろ」

 俺がそう言うと、二人はゆっくりと顔を上げてこちらを見る。なのはもユーノも少しだけ不安そうにしているが、俺はそれを無視して、こちらの考えを二人に伝える。

「戦力という意味では、現状特にこれ以上の協力者は必要としていない。特に俺はこれでもAAAランクの魔導師だし、部下も精鋭ぞろいだ。ある程度の見通しはあるし、このままいけば事件それ自体にはさほど苦労しないと思っている」

 正直ジュエルシードの回収というこの任務は、妨害者がいたとしてもそれほど難易度は高くない。フェイトという高ランク魔導師はいるが、俺なら勝てる自信もある。

 問題はその裏にいる存在だ。それが何者なのかによって難易度は跳ね上がる。そして裏にいるのはかつての大魔導師。SSSランク級の魔導師となると、正直きついというのが現状であった。

 つまるところ、今俺が言ったのはまだ相手の裏が分かっていない状態での分析である。たんなる現状確認なんだが、なのはは違う意味で取ったようで少しだけ小さな背を丸めて俯いた。

「けど、問題はフェイトという少女の背後だ。なのはらも知らないとなると、いささか不気味だ。よって、俺としては現状必要でなくても、必要になってくる事態はありえると思う」

 その言葉に、なのはのツインテールが一瞬跳ね、勢いよく顔を上げる。

 俺はそのもしかしてという期待に満ちた顔に、にやりと笑いかけた。

「そちらが協力したいと願い出るなら、受け入れるつもりはあるってことだ。改めて聞くが、二人ともこの事件に関して俺たちに協力する意思はあるか?」

「あります!」「あります!」

 即答で答えが返ってくる。

 それに俺は頷いて、母さんに視線を送る。それを受けて、母さんは二人の顔をゆっくりと見渡し、そして口を開いた。

「それでは、こちらで受け入れる態勢を整えておきますから、今日のところは一度お帰りなさい。それで……そうね、明日の夕方にもう一度連絡を頂戴。その時になっても意志が変わらないようなら、あの公園の同じ場所にゲートを開くから」

 その言葉になのははこくこくと頷く。嬉しさを隠しきれないようで、表情は笑み一色だ。隣のユーノもそんななのはを見て嬉しそうにしている。

「それから、これが重要なんだけど……二人とも身柄を一時時空管理局の預かりとすること。そして指示を必ず守ること。この二つを守っていただきます。特に前者ではしばらくお家を空ける必要があるから、よく親御さんと相談して許可をいただいてください」

 母さんがそう言うと、なのはは少し意気消沈したようで、弱々しくはいと答えた。まあ、あれだけ溺愛してくれる家族には言いづらかろう。まあ、あれだけ溺愛するのは、なのはを幼い頃に放っておいたことが後悔として根にあるんだろうけど。

 さて、ここで俺は一つ言うことがある。何度か考えて、ここでの管理局の対応はどうにもおかしいと俺は感じていた。

 俺たちの常識からすれば、これでいいのかもしれないが、元日本人としての視点から見ると、母さんの対応はどうにも違和感があったのだ。

「母さん、それなら俺たちが説明に行った方が良くないか? 子供一人を知らないところに送るなんて、普通なら反対すると思うし、筋は通さないと」

 俺がそう言うと、母さんはうーん、と少し迷うそぶりを見せた後、口を開いた。

「そうかもしれないけど、でもなのはさんはもう九歳でしょう? 幼くはあるけど、もう……」

「母さん、ここはミッドじゃないんだぜ? イデア、データ出して」

≪了解しました≫

 俺がそう言うと、イデアが宙にモニターを開いてこの世界での就業に関する法律や一般常識についての情報を羅列していく。

 そう、日本人の常識という観点からみると、母さんの対応は異常なのだ。もっともミッドチルダではわりとある話なので、つい自分たちの常識で計ってしまうのは仕方がないとも言えるだろうが、気づいてもよかったと思う。

 イデアが表示したそれらに目を通すと、母さんは自嘲するように苦笑を浮かべた。

「ついつい自分たちの常識でお話していたみたいね。この世界での就業年齢がこれだけ高いとなると……そうね、私たちがご挨拶に行った方がいいかも。協力してもらうのだから、それが筋というものだわ」

 ありがとうクロノ、イデア、と母さんが素直にそう礼を述べる。それに俺はにっと笑って返し、イデアは問題ありませんと返してモニターは閉じた。

 ミッドチルダでは九歳での就職というものも数は少ないがありえるので、親の許可があれば九歳でも仕事に就くことは出来る。その常識があるからこそ、母さんはなのはに親の許可は取るように、と言ったのだ。

 しかしここは地球である。地球の日本では基本的に就業は18歳以上でなければならず、アルバイトであっても最低限16歳というのが一般的だ。それに義務教育という制度もあり、ミッドのように子供でも才能があればいい、というような風潮はないのだ。

 母さんはそういった常識の違いを失念していたようだ。あるいは原作でもそうだったのかもしれない。しかし、いくら向こうからの嘆願とはいえ協力してもらう此方が説明に赴かないのは筋が違うと俺には思えるのだ。

 だからこその提案だった。

「ということで、なのはさん?」

「は、はい!」

 突然話しかけられ、なのはがぴしっと背筋を伸ばして返事をする。

 若干緊張しているようで、母さんはそんななのはを見て、柔らかく微笑んだ。

「あなたのご家族に説明がしたいのだけど、大丈夫かしら。あなたがやっていることや魔法技術についてもお話しすることになるんだけど……」

 筋が通らないとは言っても、なのはが頑として拒否するなら俺たちは何も言えない。まずは当事者であるなのはの意志が重要だった。

 そんな突然の話に、なのはは視線をさまよわせて迷っているようだった。これまで隠してきたものを一気にオープンにすることには不安があるのだろう。受け入れてもらえないかもしれない、怒られるかもしれない。そして、家族に反対されることが怖いのだ。

 だがしかし、俺としては大丈夫な気がする。なにしろ原作ではなのは一人でもOKを出したのだ。出したのは確か桃子さんだけだったはずだが、家族も追認という形で認めているはず。だから、こうしてきちんと説明をすれば受け入れてもらえると思う。

 そもそもあの戦闘民族一家からして非常識なのだから、いまさらこれぐらいで大きな動揺はしないと思う。それに、この世界に夜の一族設定があるのかは知らないが、もしそうだとすれば恭也は少なくとも納得するだろう。

 世の中には有り得ないことなんて有り得ない。一線級の戦闘能力保持者である彼らだからこそ、こういった事実にも対応できるはずだと俺は思っていた。

 俺の思考の余所で、なのははまだ迷いを見せている。しかし、いくらか時間が過ぎた後に覚悟を決めたらしい。深呼吸をして、真っ直ぐにこちらを見る。

「……えっと、お願いします」

 言ってぺこりと頭を下げる。

 それを受けて、俺たちも任されたと返事を返した。

 そして、母さんと俺は私服に着替えるために席を外し、二人にはエイミィを呼んでしばらく話していてもらう。その後エイミィも情報士官として連れていった方が説明しやすいだろうということでエイミィも連れていくことになり、エイミィの着替えを待ってから五人で転送施設に向かった。

 もちろん母さんは後のことを既にクルーに任せてある。艦の防備も万全にしたことを確認したあと、俺たちは一路海鳴へと飛んだ。















 ところ変わって、高町家。

 広いリビングで、俺達アースラからの三人と高町家の五人プラスユーノは顔を突き合わせていた。

 海鳴公園から高町家までなのはの先導で歩いた後、俺たちはなのはの客ということで高町家に上がらせてもらった。そしてなのはが家族全員の前で大事な話があると宣言し、全員がリビングに集まったのだった。

 そして既になのはの口から自分がこれまでしてきたことが話され、同時にユーノのほうからも娘さんを巻き込んでしまって本当に申し訳なかったという謝罪があった。このときユーノが本当は人間だったということで一悶着あったのだが(主に御神の剣士らの娘・妹を思う心的な意味で)、そこは桃子さんがしっかり押さえてくれた。

 そして俺たちが自分たちの所属と立場を明かし、現状がどうなっているのか、それを管理局側はどう見ているのか、などをエイミィが示すデータとともに説明をした。もちろん魔法についてもしっかり説明をしている。いきなりでは分かりづらいだろうから、せいぜいが科学技術と融合した魔力というエネルギーによる現象、程度の認識を持たせただけだろうが。

 その説明の間、基本的に彼らは口を挟むことがなかった。こちらの話を吟味し、じっと心の中で判断を下しているのだろう。

 しかしその沈黙がなのはには苦痛なようで、ずっと居心地が悪そうにしている。ユーノも居心地が悪そうだ(主に兄からの鋭い眼光的な意味で)。

 ちなみにこの間イデアには出番がなく、イデアについてはこの世界の様々な情報を覗かせて時間を潰してもらっている。この世界と元の世界との違いを調べるためにも、この空いた時間を有効活用させているのだ。イデアも了承して情報の海に身を投じた。

 そうして俺たちが説明をすべて終えてから十分は過ぎたころ。まずは高町家の大黒柱、高町士郎さんがゆっくりと口を開いた。

「――……なるほど、事情は分かりました」

 頷きながら言う言葉には、何か重みがあるように感じられた。真剣そのものな表情はまるで戦いに赴く戦士のようだ。真実、娘の為を思う彼らにしてみればこの場は戦場に違いないのかもしれない。

「……なのはが夜出ていくのはこれだったんだな」

 恭也さんがそう言うと、なのはは驚きをあらわに恭也さんに詰め寄った。

「え!? お兄ちゃん気づいてたの!?」

 その言葉に苦笑を浮かべるのは桃子さん以外の高町家の面々である。

「俺達は剣術を習う上でそういった気配には敏感なんだ。だから、なのはが出かけていくことも気づいていたさ」

「私も気づいてたよ」

「私は士郎さんたちから聞いてね。でも、なのはが何か悩んでいるのは気づいてたわ」

「にゃにゃ!?」

 期せずして自分のこれまでの行動がバレバレであったとことを暴露され、なのはは恥ずかしいやら何やらで身を縮こませた。

 そんななのはを微笑ましそうに見る彼ら。その姿は家族そのもので、とても温かい空気に満ちていた。俺たちはむしろなのはの姿よりも、その彼ら全員の姿に温かい気持ちになる。いい家族だな、と意識せずにそう思った。

「さて……」

 士郎さんは笑んでいた表情を再び真剣なそれに戻し、俺たちのほうに向きなおった。恭也さんに美由希さん、桃子さんらも同じように。

 その視線を正面から受け止めて、俺たちも居住まいを改めて直した。

「結論から言えば、俺はなのはのことをそちらに預けてもいいと思っている」

「え!?」

 士郎さんのいきなりの認める発言に、なのはは心底驚いたようだ。目を見張って士郎さんを見ていた。

 驚いたのはこちらも同じだ。まさかこんなにすぐにそう言うとは思わなかった。

「恭也、美由希。お前らはどうだ?」

「俺は……本当は止めたいんだがな。危ないことは、やらないにこしたことはない」

「うーん、私は、それが本当になのはがしたいことなら、いいかな。なのは一人だったら賛成しなかったかもしれないけど、リンディさんみたいな人たちがバックアップしてくれるんでしょ?」

「ええ、それはもちろんです」

 美由希さんの言葉に母さんは力強くそう答える。美由希さんはそれを聞いて、少しだけ微笑んだ。

「桃子は?」

「私も、心配だけど、美由希とほとんど同じ意見かな。なのは、もう決めてるんでしょう?何が何でもやるって」

「え、と……にゃはは」

 実際に言われたとおりだったためか、見透かされた恥ずかしさも手伝ってなのはは照れ隠しに小さく笑った。

 それを見て、桃子さんも少し笑う。

「なら、いいかなって思う。ここぞっていう時の決断力はね、男より女の方がずっと凄いんだから」

 桃子さんは同意を求めるように母さんに笑いかける。それを受けて、母さんもその通りだと言わんばかりに微笑んだ。そういえばこの二人、原作でも気が合うような感じだったなぁと思い出した。

 そんな桃子さんを見て、士郎さんは満足そうに笑った。

「危ないことをしてほしくないという気持ちは俺も同じだ。これでもしなのはが一人でやるなんて言い出したら、桃子たちが賛成しても俺は頑として認めないつもりだった。
 けど、なのははちゃんと俺たちに事情を話して、こうして管理局の方々も連れてきて正式に説得に来てくれた。事情を説明せず、曖昧に誤魔化して話していたら、きっと俺は最後まで認めなかったよ」

 俺が言い出すまでは実際そうするつもりだったのだろう。なのはは少しだけ肩を落とした。

 士郎さんは表情を緩めてなのはに話しかける。

「でもな、なのは。お前はきちんと筋を通してくれた。俺たちに話すのは怖かっただろうに、よく頑張ったな」

 士郎さんは少しだけ動いて、なのはの頭に手を乗せて撫でる。なのはは、目に涙を浮かべて、ふるふると首を振った。

「ううん、ううん。わたし、クロノくんが筋を通さないとって言うまでは、お父さんたちに言うつもりなんてなかった。リンディさんたちが、わたしの我が儘なお願いにもしっかりしてくれるのに、わたしはちゃんとしないで誤魔化すつもりだった。
 本当は、わたしが一番に言わなきゃいけなかったのに……。ごめんなさい……お父さん……」

 目に涙をためて言うなのはの頭を、士郎さんはゆっくりと撫でる。

 筋を通すべきだと言ったのは、俺たちが協力してもらう側だからだ。けれど、なのはにはそれがずっと家族に誤魔化してやってきた自分自身に重なったのかもしれない。

 ずっと内緒にして危険なことをしていたこと。そして、これからも秘密にしようとしていたこと。事情を話さず、ただ理解してくれなんて、卑怯で傲慢なことだ。きっと、年の割に賢いなのはなら、そう考えたことだろう。

 それを悔いているから、こうしてなのはは涙を浮かべるのだ。そうしてきた……そして、そうしようとしていた自分が嫌で、家族に嘘をついていたことが申し訳ないから。

 けれど、なのはがそこまで気にする必要はない。

 士郎さんは、ぽんぽんとなのはの頭を軽く叩いた。

「なあ、なのは。お前はまだ九歳だ。そんなことを気にする必要はないんだよ。やりたいことがあったら言ってくれればいい。話したくないなら話さなくていい。それで何かあったなら、帰ってきてからこれでもかってぐらいに叱ってやる。
 だから安心してやりたいことをやりなさい。お前は一人じゃないんだから、無茶さえしなければそれでいい。直接助けることは出来そうにないが、なのはのことを信じて待って、帰ってきた時おかえりなさいを言うぐらいなら、俺たちにも出来るから」

 士郎さんの言葉に頷く桃子さんに恭也さん、美由希さん。士郎さんと同じ気持ちだということが伝わってくる、柔らかい表情をしていた。

 なのははそんな家族の姿を見て、感極まったようだ。目に溜まっていた涙がこぼれおち、がばっと士郎さんの胸の中に飛び込んだ。

 顔を押しつけて肩を震わせる。泣く声は小さく、押しつけられた士郎さんの胸の中に消えていく。それを見守る周囲の視線は優しいものばかりで、幼い頃がどうであれ、なのはは確かに愛されているのだと感じさせた。

 泣いているなのはを抱きとめている士郎さんが、こちらを向く。母さんに目を合わせ、抱きついているなのはに当たらないように頭だけを下げた。

「なのはを、よろしくお願いします」

「……はい。なのはさんのこと、私たちが全力でサポート致します」

 その言葉に、俺も、エイミィも、ユーノも、確たる意志を持って頷く。

 こちらはどちらかというとなのはを巻き込んだ側だ。その俺たちに頭を下げることに、親としてどれだけの葛藤があるのだろうか。それでも娘のことを思って頭を下げる士郎さんに、俺は男として尊敬できる姿を見た気がした。

「……クロノくん」

 なぜか士郎さんが名指しで俺のことを呼ぶ。少しだけ不思議に思いながらも、はいと答える。

「ありがとう」

 士郎さんが言ったのはお礼の言葉だった。きっと、俺の言葉が発端だったと聞いたからだろう。

 俺は一度大きく頭を下げて、士郎さんの言葉に応えたのだった。















 そうして、なのはは暫くアースラに滞在することとなった。

 学校や周囲への説明は士郎さん達がやってくれるという。なのはには周りを気にすることなく精一杯やってほしいという現れのようだ。

 そんな士郎さん達は、なのはがアースラに向かうにあたって二つの条件をつけた。

 一つは、一日一回の連絡をよこすこと。そのために、モニター通信の端末を士郎さん達に預けてある。家族なら当然の心配だろう。

 二つ目は、絶対に無茶をしないこと。曖昧な条件だが、なのはは彼らの真剣な表情に確かに頷いた。

 これらの条件を受け入れて、なのははアースラにいるのだった。


 そして、そんな日から、もう既に九日が経っていた。

 アースラの探索によって集まったジュエルシードは三つ。そして探知したものの、先にフェイトらに奪われてしまったのが二つ。――これで残りはあと六個。ジュエルシードを巡る事件もいよいよ大詰めに入ってきていた。

 アースラの中にも緊張した雰囲気が漂う。エイミィも大っぴらに冗談を言わなくなり、残りのジュエルシードの発見に心血を注いでいる。

 あるいは皆、空気で感じ取っているのかもしれない。何かが起こりそうだ、と。


 そうしてさらに一日過ぎた十日目。

 ついにフェイトらが大規模な行動を起こしたのだった。









==========
あとがき

 ふぅ、何とか今年に間に合ったぜ!
 HPの鯖の調子が悪いのですが、ブログのほうはしっかり更新です。鯖の調子が良くなったら、前回のお話をHTML化してNovelページに上げようと思います。

 今回はちょっと原作とは違っています。
 個人的に、九歳の子供のぼかした説明でなんで送り出せるんだ? と思ったので、改変してみました。
 これでなのはがやっていることが原作よりも早く家族に知らされたわけです。これが影響するのかどうか……それはわかりませんけどね。

 それでは、また次回。というか、明日に短い番外編を一つあげるつもりです。というわけで、またその時に~。

 

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Comment
言われてみると
確かに、ミッドの常識からすると九歳ってもうそんな年齢なんでしたね。さてと、高町一家に事情を説明したことで、いったいどんなバタフライ効果があるのか・・・私には高町一家との模擬戦しか考えられませんが期待してます。後、桃子さん、ユーノに関する怒りを抑えるなんて、母はやはり偉大なんですね!
では、よいお年を!!
2008/12/31(Wed)23:23:30 編集
感想
>なのはを幼い頃に放っておいてことが後悔として根にあるんだろうけど。
「なのはを幼い頃に放っておいた事が後悔として根にあるんだろうけど。」だと思うのですが・・・

>そもそもあの戦闘民族一家にして非常識なのだから、
「そもそもあの戦闘民族一家からして非常識なのだから、」だと思うのですが・・・

感想
読ませて貰いました~
確かに管理局の対応はおかしいですよね。幾らミッドでは子供でも就職可能とは言え管理外世界でもそれを当然のように思ってはいけないですよね。

この段階で高町家に魔法の事を説明した様で、こうなるとA'sに入ってなのはが襲われたと知ったら御神の剣士が仕返しに動きそうですね。後、高町家と知り合ったクロノが士郎か恭也に稽古を付けて貰って剣術を習っても面白いですよね?今は拳で戦ってますが、今後必要になるかもしれませんし、御神流の業を使う魔導師が居たら例えAMF内でも負けないですよね。
2009/01/01(Thu)03:15:03 編集
RES
>鎖さん
あけましておめでとうございます。
ミッド的常識では、リンディさんの対応も普通なんですよね。たぶん。
さて、これがどういった効果を及ぼすのか。私にもわかりませんが、楽しみにしてもらえれば幸いです。
それではよいお年を!

>俊さん
あけましておめでとうございます。
早速修正しました。ありがとうございました。
ミッドでは常識でも、地球では常識じゃないっていうのは当然あるんですよね、やっぱり。
A'sでどんな風になるのか、御神の剣士が絡んでくるかはわかりませんが、多少は原作と違うところも見せていきたいです。
それでは、よいお年を!
雪乃こう 2009/01/01(Thu)10:44:41 編集
無題
あけましておめでとうございます。
今年も楽しみにさせていただきます。

それはさておき、高町家公認フラグが立ったこの展開。
本ストーリーもさることながら、小話にいろいろ期待したり。
具体的には…

97管理外世界でラーメンの食べ歩きをしたいがために高町家に転送ポートを作りたがるクロノとか。

ゲーセン荒らしをしたいがために高町家に転送ポートを作りたがるクロノとか。

御神式の稽古をつけてもらいたいがために高町家に転送ポートを作りたがるクロノとか――

そしてリンディさんににこやかに「却下」されて凹むクロノとかが、ちょっと見たいかもですw
通りすがり上等 2009/01/01(Thu)17:47:31 編集
RES
>通りすがり上等さん
あけましておめでとうございます。
とりあえず今回のお話は、原作で私が感じた違和感の解消でしたね。
色々な小話については、考え中です。
書くにしても無印に決着がついてからじゃないかなと思います。
どんな形になるかはわかりませんが、楽しみにしていてください^^
では、よいお年を!
雪乃こう 2009/01/02(Fri)02:03:57 編集
あけおめ、ことよろです
原作との違いが出てきて益々面白くなってきましたねw
こちらと「きょう×なの」、本年も楽しみにしています。就職活動が大変な時期ではありますが、どうか頑張ってください。

……なの×フェイ信者、ここに一名追加で(ぉ)
zizi 2009/01/03(Sat)11:49:49 編集
RES
>ziziさん
あけおめ、ことよろです^^
どんなふうに展開していくのか、楽しみにしていてください。
忙しい時期ですので、マイペースで頑張っていこうと思います。
ちなみにクロノはなの×フェイ信者でしたが、だからといってこの作品の中で二人がくっつくかどうかはまた別物です。
…と言っておくと、クロノのCPがどうなるか謎が深まるかなーと思いますw
雪乃こう 2009/01/03(Sat)23:32:02 編集
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