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日々のことを徒然と。あと、絵や二次小説も掲載しています。主にリリカルなのは中心です。
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まつろわぬ日々(リリカルなのは・クロノ転生)

幕間  無印~A's




 朝。俺は若干緊張していた。

「――いよいよこの日がきたわけだが……」

≪ドキがムネムネしてきましたか?≫

「イデアの発言が死語すぎる件」

 そう言ってやると、イデアはわざわざウィンドウを出した。

 何が書いてあるのかと見てみれば、

≪(´・ω・`)≫

 死語もわざとだったのかもしれない。OTAKUとして醸成しつつあるイデアに戦慄を隠せない俺だった。












 とまあフザケるのはここまでにしておいて。

 いったい今日が何の日なのかというと、いよいよフェイトにプレシアの日記を見せる日なのである。

 裁判に関して色々と進めている関係上、俺達はフェイトのスケジュールをすべて把握している状況にある。そのスケジュールでは、今日は一日何もない日なのだ。

 だからこそ今日、フェイトにあの日記について教えようと俺達は決めた。

 実はフェイトが休みの日は今までにもあったのだが、これまでは様子を見ることに徹底してきた。なのはと会ってからはだいぶ落ち着いて笑顔をよく見せるようになってきていたが、念には念をというやつだ。

 そして、もう見せても大丈夫だろうと判断した。

 当然フォローや説明などのために俺達――母さんとエイミィも休みを取っている。フェイトには色々な意味でショックなことだろうから、これは言うまでもないことだった。

 というわけで、現在お昼ごろ。俺はフェイトとアルフを連れて本局内を歩いていた。

「なあ、どこに行くんだい?」

「母さんの執務室だ」

 目的地について聞いてくるアルフに素直に答える。

 なぜ母さんの執務室なのかというと、さすがにそこら辺で話すことではないし、フェイトたちはまだ重要参考人ということで本局から出られない。となると、残っているのは俺か母さんの執務室しかないからである。

 で、なぜ俺の部屋ではないかと言うと、単純に母さんの部屋の方が広いからだ。主に権力の差の結果で。

「何か、あるの?」

「んー……まあ、な」

 フェイトも興味を持ったのか尋ねてくるが、さすがにその質問には答えかねた。

 曖昧に言葉を濁して誤魔化すと、フェイトも深くは聞いてこない。それでも気になることは気になるようで、少しそわそわしているようだった。

「気になるか?」

「え……あ、うん……」

 態度がそのまま声になったような、微妙な声音だった。

 俺も安心させてやりたいのは山々なんだが、これから見せるものを考えると大丈夫だと言い切ることもできないのが困りものだ。

 なので結局は言葉を濁すしかないわけで。

 俺はそれ以上余計なことは言わずにフェイトとアルフを案内することに努めたのだった。









「着いたぞ」

 数分もしないうちに目的地に辿り着き、俺は足を止める。

 自然、俺についてくる形だった二人も足を止めて、立ち止まった。そして目線を上げて扉につけられたプレートを確認する。

 『The Admiral’s Office』。提督執務室と書かれたその横に、『Lindy=Harlaown』と母さんの名前が入ったプレートが掛けられている。

「ここが、リンディさんの……」

「いいのかい? あたしらみたいな立場の人間が、入っちまって」

 アルフが言っているのは尤もだ。普通、重要参考人扱いとはいえ、裁判を待つ被告を提督執務室に招くなんて事はない。危ないし、色々勘ぐられるからだ。

 うん、見事に問題だらけだ。だがしかし、気にしてはいけない。

「大丈夫だって。お前らが率先して行動していたわけじゃないってのは、本局もわかってる。……ま、今回のは裁判所には内緒だけどな」

「え?」

「それってどういう……」

 何か言いたげな二人に背を向け、半ば無視する形を取って部屋の扉を開ける。

 電動のスライドドアが開き、立派な机や本棚、それに応接用のソファやテーブルが置かれた執務室が目の前に現れる。

 しかし、今日はそちらに用はない。

 俺は執務室の横に備え付けられたプライベートルームへと足を向け、そこの扉を開き、そこにフェイトとアルフを招き入れた。

 相変わらず日本かぶれな畳と卓袱台。そこには既に母さんとエイミィが待っていた。俺は靴を脱いで上がる。どことなく納得いかなげな二人もそれに倣って靴を脱ぎ、五人が部屋に揃った。

 母さんもエイミィもどこか厳しい顔をしているせいか、フェイトとアルフは居心地が悪そうだ。それを感じ取ったのか、母さんは表情を和らげて口を開いた。

「……まずはお二人に謝っておきましょうか。急にこんな風に呼び出して、ごめんなさい」

「い、いえ、そんなこと……」

 頭を下げた母さんに、フェイトが恐縮したように狼狽を露わにする。

 慌てたように両手を振り、そんなことはないとアピールする様は可愛らしいものであったが、それも今からする話によってはどうなるやら、だ。

 それを思うと俺たちの気持ちは沈みがちにならざるを得ない。

 母さんは顔を上げると、覚悟を決めたように真剣な面持ちへと表情を改めた。

「今日は、お二人――特にフェイトさん。あなたにとって、とても大事なお話があります」

「は、はい」

 その張り詰めた空気を感じ取ったのだろう。フェイトとアルフは身をこわばらせ、背筋を伸ばした。

 どことなく不安げに揺れるフェイトの目を見据えて、母さんはついにその言葉を告げる。


「あなたのお母さん――プレシア・テスタロッサの日記が発見されました。あなたのことについても書かれています」


「――っ!?」

「なんだって!?」

 声もなく目を見開いて驚愕を表すフェイトと、思わず声を上げるアルフ。

 プレシア・テスタロッサ事件(PT事件)が終息を見たのはつい先日のことだ。記憶に新しい二人……特にその渦中で翻弄されたフェイトにとっては、まだ落ち着いて見つめることが出来ないものなのだろう。

 俺たちもそれは分かっている。しかし、だからこそ今知ってもらいたかった。

 まだプレシアへの慕情が残っているうちに、彼女の本心をフェイトに伝えたかったのである。

 しかし、それは俺たちのエゴである。フェイトは俯き、アルフは激昂して卓袱台に拳を叩きつけた。

「何のつもりだい! 今更あの女のことなんて――!」

「待て、アルフ」

 そのまま怒りのままに暴れ出しそうなアルフを抑える意味も込めて、俺は声を掛けた。

 すると、途端に彼女はこっちを睨みつけてくる。しかし、その程度でビビるような柔な精神はしていない。真っ向から見返し、そのまま言葉を紡ぐ。

「……俺はあの時、なのはたちよりも一足早く庭園に乗り込んでいった。それは覚えているだろう?」

 アルフは今にも噛みつきそうな顔つきのまま、不機嫌そうにああと答えた。

「その時、偶然プレシアの書斎を見つけたんだ。そこで探索をしているうちに、俺は机の上に置かれた一枚のディスクを見つけた。それが今回の日記だ」

「……あの、なのはたちと話してたところ……?」

 思い出したように言うフェイトに、首肯する。フェイトも病室からウィンドウで見ていたらしい。本が乱雑に散らかっていた、今のミッドチルダでは珍しい様相の書斎だ。印象に残ったのかもしれない。

「それをエイミィに渡して解析してもらったんだ。その結果、プレシアが何を思って今回の件まで及んだのか。それがおおよそ明らかにされたんだ」

 そこまで言って、母さんにバトンを渡す。母さんは頷き、さらに言葉をつづけた。

「……正直、話していいものかどうか悩みました。けれど、フェイトさんはこれを知る権利がある――いえ、知るべきだと思ったんです。他でもない、プレシアさんの娘であるあなたが」

「ップレシアの娘なんて、そんなことを――!」

 母さんの言葉に再び怒りをぶつけるアルフさが、その腕に小さな手が添えられる。それだけでアルフは気勢を削がれ、その小さな手の持ち主へと視線を移した。

「ありがとう、アルフ。……でも、私は知りたい」

「フェイト……でも……!」

 フェイト自身の口からその日記を見たいと聞かされ、アルフは心配心からフェイトに考えを改めるように言おうとする。

 が、そんなアルフにフェイトは安心させるように微笑みかけた。

「大丈夫だよ」

 アルフの手を取り、自分自身の手でそれを包み込む。

「……大丈夫。私はもう私だってわかってるから。なのはも、クロノも、皆がそう思ってくれてるから。……だから、大丈夫」

 ……なぜ俺までわざわざ名指しなのか。

あれか。イデアが言うように、あの時のパクリ名言がそんなにフェイトには大きいことだったのだろうか。

 そんなことを考えていると、イデアが念話で話しかけてきた。

<こういうことですよマスター。フェイトさんにとってそれでいいなら、それでいいんです>

<……まあ、そうかもな……>

 今こうしてちゃんと笑っていられるフェイトを見ていると、俺もあながち悪い気分じゃない。たとえそれが誰かの言葉だったとしても、それを伝える役となった俺も必要だったのかもしれないと思える。

 照れくさいことに違いはないが。それでも、嬉しく思えるものだった。

「……わかった。フェイトがそう言うんなら……」

「うん。ありがとう、アルフ」

 フェイトに諭され、アルフも怒りを収めたようだ。

 フェイトの気持ちを慮ったからこそのアルフの怒りだっただけに、フェイトが知りたいと言えばアルフには怒る理由がなくなる。

 主を思うが故の行動だ。俺たちも気にしていない。フェイトとアルフは俺たちに向き合って、力強い瞳でこちらを見据えた。

「……教えてください。母さんの……日記の内容を」

 その目と、さっきの言葉を聞く限り、フェイトはこの事実を知っても大丈夫だと思える。母さん、エイミィと三人で頷き合い、フェイトの言葉に肯定を返す。

「わかりました。――エイミィ」

「はい」

 エイミィが手元のコンソールを操作し、一つのウィンドウを卓袱台の上に出す。それをフェイトの傍へと移動させた。

「じゃあ、そこにプレシアさんの日記を出すね。……いい?」

「はい。お願いします」

 エイミィの最終確認にも、フェイトはしっかりと頷いてみせた。エイミィもそれを受けてコンソールに指を滑らせる。そして最後の操作を終えた時。

 フェイトの目の前のウィンドウに、その内容が曝された。












◇ ◇











新暦40年 ―春―

 今日でアリシアとリニスが死んで一年になる。

 同時にヒュードラの事故から一年。まさかあれほどの大事故の裁判が一年で終わるとは。馬鹿にしているとしか思えない。

 私の仕事は完璧だった。あんな事故が起こるはずはない。

 私があれだけ安全を訴え、その措置を提案したと言うのに。それを一つも行っていなかったのが問題だったのだ。全ての責任を私になすりつけた奴らには怒りを覚える。何より、私の幸せを壊したことが許せない。

 そう、そうだ。アリシアのことをどうするかが問題である。アリシアは私にとっての全てだった。それを失くすなんてことは考えられない。

 ……これから行うことがどれだけ人道から外れた行為なのかはわかっている。けれど、そうしなければ私は狂ってしまうに違いない。

 やることはもう決まった。なら、あとはその準備をするだけだ。

 これからは全てを研究に捧げよう。まずは研究資金を得ることが必要だ。私がしようとしていることには莫大な研究資金がいる。

 アリシアのことの前に、金を得るための研究をしなければならない。地方であっても、私の力ならば特許程度はすぐにとれるだろう。周囲の人間など無視すればいい。

 大丈夫。大丈夫だ。



新暦47年 ―夏―

 ようやく十分な研究資金を得ることが出来た。同時に、ノウハウも身につけた。

 この七年のうちにだいぶ私自身も変わってしまった気がする。健康に気を使ってこなかったせいか、身体も重い。

 七年ぶりとなる日記だが、今日はすぐに寝ることにしよう。



新暦47年 ―夏―

 研究所や街から離れ、私は拠点を「時の庭園」へと移した。

 偶然見つけたロストロギアだが、発動状態になるとまるで要塞のような大きさと強固さを誇る城となる。しかし、ロストロギアである以上、管理局に見つかるのはまずい。時空間に身を潜めることとする。

 何よりここには他に人間はいない。煩わしい思いをすることがないのは喜ばしいことだ。

 明日からついに研究が始まる。

 私の娘を取り戻すのだ。



新暦47年 ―冬―

 上手くいかない。

 ある程度までの成果は出ているのだが、生体機能に不具合が出てしまう。

 人の形を作るまでは出来ているのだが……。

 これまでは順調だったが、ここで壁にぶつかった。

 しかし、諦めるわけにはいかない。しばらくは研究に没頭することとしよう。



新暦51年 ―秋―

 今日、必要なものを買うために街に出ると、どこかで見たことがある顔を見た。

 ジャック・スカイライン。かつて「Project F.A.T.E.」という名の人造生命研究に私が携わっていた頃、その責任者だった男だ。尤もいつの間にか去り、私がその後釜に収まったが。

 彼は私と一言二言話すと、去り際に「これを使うといい」と言って一枚のチップを渡してきた。

 私は徹底的なセキュリティを設けたコンピュータで渡されたチップの解析を試みた。

 そこにあったのは「Project F.A.T.E.」という名のかつての研究。その詳細なデータだった。

 ノウハウは身につけていたが、さすがに研究データを外部に持ち出すことは出来なかった。諦めていたことだったが、こうしてデータが手元にあるのとないのとでは全く違う。

 しかし、相手の思惑がわからない。警戒と調査はするが、使えるものは使うべきだろう。



新暦52年 ―春―

 最近身体が重たく感じるようになってきた。

 疲れもなかなか抜けない。

 認めたくないが、歳なのかもしれない。無理は控えるようにしよう。

 アリシアが蘇っても、私が死んでしまっては意味がない。

 私にはもうアリシアしかいないのだ。



新暦52年 ―冬―

 理論がついに完成した。

 これでようやく製作段階に入ることが出来る。

 ようやく終わりが見え始めたのだ。

 アリシア。アリシアに早く会いたい。



新暦52年 ―冬―

 微生物。虫。

 小さな生物の創造は既に出来た。

 次いで爬虫類。小型の哺乳類も間を置かずに創造に成功する。

 しかし、完全に死んだ者を再生することは出来ない。

 より研究を深めなければならないだろう。



新暦53年 ―春―

 朝、咳き込んだと思ったら血が混じっていた。

 人に会うのは嫌だが、そうも言ってられない。病院に行くと、呼吸器系の病気だと告げられた。それも、もうかなりの進行度だと。

 心当たりはある。F.A.T.Eの研究の合間に取り扱った薬品類。中には相当な劇物も多くあった。それらを絶え間なく使い続けた日々。あれが積もり積もって私の呼吸器系を冒したのだろう。

 なぜだ。なぜだなぜだ。なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだ!!

 なぜこんな目に遭わなければならない!

 ようやくアリシアを蘇らせる手段が確立されつつあるのだ。なのに、ここでこの仕打ちか!

 そんな馬鹿なことがあっていいはずがない! 認められるものか!



新暦53年 ―夏―

 研究を進める。

 これしかない。これしかないのだ。

 娘に会いたい。



新暦54年 ―秋―

 ベッドから起きることも億劫だ。

 しかし、やらなければ。



新暦56年 ―冬―

 また研究に詰まる。

 技術的な問題だ。

 諦めるわけにはいかない。



新暦57年 ―秋―

 技術面の問題は解消された。

 しかし、やはり生命の再生は出来ない。

 どうすればいいのか。



新暦57年 ―秋―

 今日、私に天啓がひらめく。

 そうだ。何もアリシアの再生そのものにこだわる必要はない。

 アリシアのクローンを作ればいい。そしてそこに記憶を転写すればいいだろう。

 早速取りかかることにする。



新暦61年 ―夏―

 クローンを生み出して二年。

 クローン体が当時のアリシアと同じほどに成長するのに合わせて三年を費やし、ようやく今日、目覚めの時を迎えた。

 培養液に満たされたポッドに眠るクローンにアリシアの記憶を転写させることで、ついに目を開き目覚めたのだ。

 やった、やったのだ!

 ついに私は娘を再び得たのだ。

 その喜びのまま、アリシアと同じように保存していたリニスも復活させる。アリシア一人では寂しいに違いない。

 私と、娘、それに山猫。あの時の家族構成と一緒だ。

 これからは幸せな生活が始まる。

 今日は最高の一日だ。



新暦62年 ―夏―

 違和感を感じる。

 どうにもアリシアの行動が自分の記憶と食い違うのだ。

 喋り方が少し違うし、リニスを見せてみても、覚えていないのかきょとんとするばかり。

 何か脳に異常でもあるのかと心配したが、検査の結果に問題はなかった。

 ……ひとつ、可能性に思い当たる。

 この子は、アリシアの記憶を持っていることは持っているが、ただそれだけの新しい一人の人間なのではないだろうか。

 ……だとすれば、私はどうしたらいいのだろうか。

 私にはアリシアが必要なのに。



新暦62年 ―夏―

 結論を出した。

 アリシアのクローンではあっても、この子も私の生み出した子であることに違いはない。

 この子も私の子供だ。

 愛情を持って接しよう。



新暦62年 ―夏―

 名前をどうしようか。

 今はアリシアと呼んでいるが、早いうちに新しい名前を与えたほうがいいだろう。

 そうは考えつつも、アリシアを再生させる研究も忙しい。

 クローンでは駄目だったのだから、再生の術を研究しなければいけない。

 名前……ああ、そういえばあの計画の名前。

 ならフェイトでいいだろう。



新暦62年 ―夏―

 おかしい。

 私はもっと考えて名前をつけようとしていたはずだ。

 しかし、忙しいのだから仕方がないだろう。

 それよりもアリシアである。アリシアを蘇らせなければならない。



新暦62年 ―秋―

 なぜだろうか。

 私は確かにフェイトを愛しているのに、同時になぜか嫌悪の感情も湧く。

 なぜだろうか。



新暦63年 ―春―

 そういえばフェイトが右利きなことに気がつく。

 そして、ふとフェイトの魔力が金色なことにも。

 あのヒュードラの事故。あの時の、私の全てを奪った魔力の光。

 おぞましい。おぞましいおぞましい!

 アリシアと同じ容姿のくせに、どうしてアリシアとは違うのだ!

 ちがう。そんなことを言いたいわけではない。

 気持ちが悪い。



新暦63年 ―春―

 駄目だ。

 フェイトを見ていると憎しみが湧いてくる。私はフェイトを愛しているつもりなのに。

 まるで自分の中にもう一人自分がいるようだ。

 アリシアの研究に打ち込む。心が安らぐような感覚さえあった。

 フェイトが呼びに来たが、無視をする。いい気味だった。



新暦63年 ―春―

 昨日の私はどうかしている。いい気味だなんて、なんてことを。

 いや、どうでもいいことだろう。

 それよりもアリシアの研究だ。早く早く。アリシアを。



新暦63年 ―春―

 もう限界だ。

 私はフェイトを愛している。しかし、同時に憎んでいる。認めなければならない。

 いったいいつからだろうか。私はアリシアだけしか目に入らないようになっていた。

 いや、それでいいが、それはおかしい。

 駄目だ。このままでは駄目だ。

 いずれ私はフェイトを殺してしまう気がしてならない。

 それが正しいことだと分かりつつも、正しいわけがない。

 フェイトについてはもう切り捨てよう。嫌われればいい。

 そうして不干渉を貫けばいいのだ。憎まれればいいのだ。

 フェイトを愛している。



新暦63年 ―春―

 無視しているのに、フェイトは私についてくる。鬱陶しい。いや、このままではまずい。

 今日は遂に手をあげてしまった。

 このままでは本当に歯止めが効かなくなる。

 ふと、足元にリニスがいるのに気がつく。

 そういえば、こいつも鬱陶しい。元のリニスはもっと自分勝手な猫だった。今では大人しい猫。偽物。

 いや、違う。使い魔となったのだから、仕方がなく ない。

 ……そうだ。まだ私が正気の内にこの子にフェイトの世話を任せよう。ついでに身体を鍛えさせるのだ。私が手をあげても死なないように。私の手足となって動けるように。



新暦63年 ―夏―

 リニスがフェイトのことでよく苦言を呈するようになった。

 本当に鬱陶しい。あの子は私の人形だ。何をしようと勝手のはず。

 近頃身体の調子も悪い。このままではまずい。まだ明確な手段は見つかっていないというのに。

 ……仕方がない。違法・禁忌も視野に入れるしかないだろう。

 ちょうどフェイトの魔法の修行も順調と聞いている。うまく働いてもらおう。



新暦63年 ―夏―

 そういえば、あの子が犬を使い魔として連れ帰ったらしい。

 アリシアは猫だったが……フェイトは犬か。

 動物と戯れる姿は微笑ましい。

 いや、そんなことを言えばアリシアのほうが可愛いだろう。

 それよりも研究を進めなければ。



新暦63年 ―秋―

 リニス、偽物の猫め。

 アリシアや私のことを知ったことは許し難いが、フェイトが一人前となるまでは生かしてやることにする。アレを育てることは私にも益がある。死ぬのなら、使えるだけ使ってやる。

 しかし、本格的に身体が辛い。もはや一日に何度も血を吐くまでになった。

 あと一年あるかないかだろう。

 しかし、少しずつ研究は進み、調査も順調だ。

 まだ発掘されていない遺跡をピックアップしていく。何か見つかれば、すぐにサーチャーが私に知らせるだろう。



新暦63年 ―冬―

 リニスがようやく死んだようだ。いくらか魔力が返り、少々楽になる。

 研究を進めよう。もう少しだ。



新暦64年 ―春―

 ジャックと名乗る男から連絡が来た。

 馬鹿な。この場所は完全に独立した場所だ。どうやってここを知る術がある。

 殺そうにも通信ではどうしようもない。

 しかし話を聞いた価値はあった。

 彼はアルハザードの存在を確信していると言う。彼の手元にはその証拠があるということで、データを見た。

 それは驚くべきものだった。その通りだとするとジャックは……アルハザードの忘れ形見ということになる。

 彼によれば、虚数空間の狭間にいまだアルハザードは存在しているという。無事な姿かどうかは定かではないようだが、それでも可能性があるならそれだけで価値がある。

 久しぶりに私は人に感謝した。ジャックは可笑しそうに笑うだけだったが、負けず劣らず私も笑った。喜び故に。

 気づけばウィンドウは消えていたが、気にもしなかった。

 アリシア。もうすぐだ。



新暦64年 ―夏―

 虚数空間の狭間。そこに行ってなお生きていくためには、かなり莫大な魔力が必要となる。行くだけでもロストロギア級だというのに。

 あの人形は使い魔と過ごしているようだ。一応、フェイトの前では母親を演じてやる。ここで懐かせておくのは必要だ。

 もはや私にロストロギア探索に出掛けるだけの体力はない。代わりに行かせればいい。

 冷たく接していたからか、フェイトは私に怯えを見せるようになった。当然だ。しかし、そのほうがフェイトのためになる。

 何がフェイトの為になるのか? まあ、どうでもいい。理由など覚えていないが、フェイトにはもっと辛く痛い目に遭ってもらわなければ。そうしなければいけない。

 アリシアの偽物には、ちょうどいい仕打ちだろう。



新暦65年 ―春―

 ようやく見つけた。莫大な魔力を持つロストロギア。

 フェイトを行かせる。

 これで、ようやく終わる。

 ああ、アリシア。フェイト。



新暦65年 ―春―

 フェイトを行かせるが、結果は思わしくない。

 役に立たない人形だ。だがしかし、それに頼らざるを得ない。

 もっと、もっと仕打ちを厳しくしよう。

 それがフェイトの為になる。



新暦65年 ―春―

 フェイトが土産を持ってきた。

 ケーキのようだが……そういえば、昔一緒に食べたことがあった。

 ああ、あの頃は幸せだった。だが、今は違う。

 そうだ、私はなんということをフェイトにしていたのか。一体いつからだ。いつから私はこんな風になってしまったのか。

 今更どうしようもない。せめて私はずっと狂っていよう。そしてフェイトを今以上に突き離さなければ。いずれ管理局に見つかった時。あの子に罪が向かわないように。

 正気を保っている今の内に、ここに記しておく。忘れないように。



新暦65年 ―春―

 苦しい。もう間もなく自分は死ぬだろう。

 だが、まだ正気を保っている。

 管理局の船がこちらに向かっているらしい。

 急がなければ。

 アリシア。フェイト。私の娘たちの為に。



新暦65年 ―春―

 もう書くことはない。

 あと一度なら次元跳躍攻撃も可能だ。それで全てを手に入れる。

 願わくばアリシア。フェイト。二人が幸福であるように。











◇ ◇











 ――ウィンドウのスクロールが終わる。

 同時に、フェイトが畳の上に崩れ落ちた。

「――……ッ、か、あ……さん……!」

 ぼろぼろと大粒の涙をこぼす。

 読んでいる途中から既に涙は溜まり、肩も震えていたが、読み終えたことで緊張が途切れたのだろう。堰を切ったように嗚咽を漏らし、震える声でプレシアのことを呼ぶ。ただ、母さんと。

「フェイト……」

 その隣にアルフが寄り添い、抱き締めるようにフェイトの小さな体を抱え込む。フェイトもアルフの身体に手を回し、しがみついて泣き始めた。

 捨てられたと思っていたのに、実は母親は自分を愛していた。それは一度確実に心に傷を残したフェイトにとって、どんな影響があるのか。それが怖くて、俺達はずっと見せるべきか否かで悩んできた。

 だが、こうして思いっきり泣いているフェイトを見ると、これで良かったという気もしてくる。

 よくよく考えれば、あの事件中も、その後も。フェイトが本気で大泣きしている姿を見たことがなかった。心を閉ざすほどのショックだっただろうに、泣くことだけはなかったのだ。

 ただ、笑って立ち直っただけ。それはきっと危険なことだったんじゃないだろうかと今では思う。

 泣くということは一つのきっかけになる。心に区切りをつけ、明日へ向かう活力をくれることだってあるのだ。

 泣いて、過去に区切りをつけて、笑って、明日へ向かう。フェイトは笑って明日に向かおうとしていたが、過去に区切りがついていなかったように思う。

 けど、きっとこれでその心配もなくなっただろう。声をあげて泣きじゃくるフェイトは確かに弱々しいが――……同時に、強さも感じさせる。

 泣くことできっとフェイトはずっとしっかり立つようになるだろう。自分の足で、今度こそしっかりと。

 アルフに抱きつき泣き続けるフェイトを、俺はそんな思いと共に見つめていた。













 涙が止まらない様子のフェイトだったが、しばらくすると収まりを見せ始めた。

 いまだしゃくりあげる声はそのままだったが、それでも思い切り泣いた顔はどこかすっきりしていた。

「……っ……ご、めんなさい……その……」

「いいのよ、フェイトさん。気にしないで」

 途切れ途切れに何事か言おうとするフェイトだったが、母さんにやんわりと止められると、こくんと頷いて落ち着きを取り戻すことに専念する。

 そうして、やがて震えていた肩も静かになり、落ち着きを見せ始めた。フェイトはしっかり顔を上げ、俺たちの方を見据える。

「……もう、大丈夫です。ごめんなさい、急に、泣きだして……」

 言って頭を下げるフェイトだが、俺たちがそんなことを気にするはずもない。

 気にしていないと伝えれば、フェイトは照れくさそうに笑顔を見せた。

「……でも、これ本物なのかい? あいつがこんな……」

 アルフが横のフェイトに遠慮しながらも、そう自分の考えを述べる。

 アルフが怪訝に思うのは無理がないことだろう。これまでフェイトの一番傍でプレシアからの仕打ちを見てきたのだ。すぐにそうだと信じられない気持ちは分かる。

 だが、これは間違いなく本物である。俺が書斎から持ち帰ったものをエイミィが解析し、母さんへと伝えるという経緯を辿ったこれに、第三者の手が加わる余地はなかった。

 さすがにコンピュータ上の文字なので筆跡はわからないが、あの時あの場所に置かれていたことから間違いなくプレシアのものである。

 そう伝えれば、アルフはまだ信じ切れたわけではないだろうが、一応は納得して引き下がった。


「それに、だ」


 俺がさらに付け加えるように口を開くと、フェイトの視線がこちらに向いた。

「あの時。プレシアが虚数空間に落ちていく時、俺に向かって笑ったんだ。狂気じみたもんじゃなく、ちゃんとした微笑みをな」

 フェイトとアルフは俺が邪魔で見えなかっただろうけど。その言葉に、二人は頷いた。

「最後まで言っていた。「フェイトは私の娘じゃない」ってな。そんな風に笑いながらそんなことを言うのが不自然だったが、この日記を見て納得したよ。……プレシアは、フェイトを自分から遠ざけたかったんだ。フェイトのこれからに悪い影響が極力出ないようにな」

 事実、裁判では無罪……あるいはそれに近い判決が出るだろうという目算が既に出ている。これは調べた検事側でもそう思っていることだ。弁護士が上手くやれば、確実に無罪になる。プレシアの望み通りになっているわけだ。

「プレシアはきっと、フェイトが生まれたころから情緒不安定になって……気が触れていたんだろうな。アリシアを蘇らせること、フェイトに辛く当たること。それぐらいしか意識がなかったのかもしれない」

 日記からもそんな状態を読み取れる。

 実際にそうだったかはわからないが、あながち的外れということもないだろう。

「けど、プレシアがフェイトのことを愛していたっていうのは間違いない。この日記を見れば、それがわかる」

 母さんとエイミィに視線を向ける。二人とも俺の考えに同意のようで、しっかりと頷いてくれた。

 アルフも認めざる得ないのか、しぶしぶと頷く。

 そんな面々を見渡した後、俺はフェイトに顔を向けた。

「フェイトが今どう思ってるかはわからないけどな……プレシアは確かにお前を愛していたんだ。それは事実だよ」

 さすがにプレシアのことを嫌っているとは思えないが、複雑な思いを抱いていることは間違いないと思うので、一応前置きをして話しかける。

 そんな言葉に、フェイトは再び目元に涙を溜めるが、ぐっとこらえて微笑んだ。


「……うん。ありがとう、クロノ」


 対してそんなふうに真っ直ぐ笑いかけられる俺としては照れて仕方がないわけだが。

「ま、まあ、俺は自分がしたいようにしただけだからな」

≪ツンデレ乙≫

 ……素でやってしまった件について。

 そんな俺たちを見て、母さんは口元に手を当てて小さく笑った。

「ふふ、でもフェイトさん。クロノの言うとおりよ。プレシアさんは本心ではあなたを愛していた。それをあなたがどう受け止めて、どう考えるのか。それは私達には分かりません。けれど……」

 母さんはフェイトをじっと見つめる。フェイトはそんな母さんを見つめ返す。わずか数秒の間そうしていたかと思うと、母さんは笑顔を浮かべて目を細めた。

「ん、大丈夫みたいね。ひょっとしたら逆に落ち込ませちゃうかもしれないって心配だったんだけど」

 杞憂だったみたい、と母さんが言えば、フェイトも何を心配していたのかわかったのだろう。はっとして、しかしすぐに表情を和らげた。

「……はい。ショックと言えば、ショックでした、けど。……えっと、でもそれは嫌な意味じゃなくて、その……嬉しい意味でのというか」

「ええ、そうね」

 上手く言えないのか、もどかしそうに言葉を区切って話すフェイトに、母さんは落ち着いて相槌を打つ。

 それに促されるように、フェイトも自分の考えを述べていった。

「……私も、ちゃんと母さんに愛されていたんだって。一方的なものじゃなくて、ちゃんと愛されてたんだってわかって。……その、すごく嬉しいです。……母さんのこと、私も、大好きだから……!」

 また感極まってきたのか涙声になるフェイトに母さんは近寄り、そっとフェイトをその腕の中に収める。

 母さんの肩口からフェイトの顔が覗く形となり、フェイトが今にも泣きそうなのが俺たちにもよくわかった。

「そう……よかったわね、フェイトさん」

「……っはい……っ!」

 母さんの肩に顔を埋めるようにして、フェイトは再び涙を流す。

 心から嬉しそうに頬を緩ませ、けれど溢れる涙には勝てずに泣き続ける姿は、本当に尊いものに感じられる。

 エイミィなんかはプレシアについて調べた時に、フェイトがクローンの可能性があることに気が付き、そしてフェイトという名前が単なる開発コードでしかないと知った時は本当につらそうにしていた。

 そんな人権を無視するような現実と、フェイトにとってあまりにも惨い事実。それを知ってしまった衝撃は、ああ見えて根は真面目なエイミィにはかなり堪えたことだろう。

 俺の隣で貰い泣きしている自称姉の肩に手を置く。すると顔をこちらに向け、よかったと言って泣き笑いの表情を浮かべる。

 やれやれと内心思いつつ、ハンカチを取り出してエイミィに渡す。早速それで涙をふく姿は、とても姉を自称する人間とは思えない。そして鼻をかむというお約束までかます姉。とりあえず頭をはたいておいた。

 そうしてふと近くにアルフが来ていることに気がつく。母さんがフェイトの傍に行ったので、自然とこちらに移動してきたようだ。

「なあ、アルフ」

「……なにさ」

 アルフも貰い泣きしているのか、若干喉に詰まったような声だった。

「お前はプレシアに対して色々思うところがあるかもしれないけどさ。フェイトがあんなに喜んでるんだ。……お前も受け入れてやってくれないか」

 フェイトはきっとアルフが母を嫌うのを止めはしないだろう。だが、内心では悲しむか……寂しく思っているはずだ。

 アルフの気持ちも分かるが、ここはアルフに大人になってもらいたい。まあ、アルフならそんなことはとうにわかっていることだとは思うが。

「……正直、まだあたしはすんなり受け止められないよ。けど、フェイトがそれでいいんなら、あたしもそれでいいさ。……それに、プレシアだって本当は色々考えてたんだってことがわかったからね」

 予想通りというかなんというか。やっぱりフェイトのこととなると、途端に大人っぽくなるよなコイツ。

「やっぱお前、フェイトの使い魔だわ」

 まだまだ子供なところがあるフェイトには、きっとアルフのような存在は得難いものに違いない。主のことを思い、主の為に尽くす。俺が今まで見てきた使い魔の中でも、アルフは相当にできた奴である。

 そんな思いからの言葉だったが、アルフは一瞬きょとんとした後、これまた嬉しそうに口の端を持ち上げて笑った。

「あったりまえさ! フェイトとあたしは家族なんだからね!」

 自信満々に宣言する姿はこっちの気持ちまですっとするような清々しさがあった。

 そーかい、と笑って返して、抱きあうフェイトと母さんに目を移す。

 プレシアがあの時俺の手を放して虚数空間に落ちていったのは、自分が生き残っていては色々と問題が出てくることを考えたからではないだろうか。今では俺はそう思っている。

 プレシアが生きていると、フェイトは自分を拒絶した母親が生きていることを常に意識していなければならない。それはもはや拷問に等しい行為だろう。死は一種の区切りとなれる事象だ。自分を捨てた母は死んだと考えたほうが、普通は前に歩み出しやすい。変なこだわりがなくなるからだ。

 他にも、フェイトへの同情は幾らか目減りすることは間違いない。今回の無罪にもなろうかという流れは、母親に利用され、捨てられ、さらには母親が死んでいるからこそのものなのだ。

 一つでも要因がなくなれば、重い罪にはならないだろうが、フェイトにも罪責がいったことは間違いない。

 プレシアはそれらを懸念したんじゃないだろうか。だからあの時、俺の手を放して死ぬことを選んだ。

 ……あるいは単純に、フェイトに合わせる顔がなかったためか。今となってはもうわからないことだが。

 いずれにせよ、きっとプレシアは自分は嫌われたままでいいと考えていたことは確かだろう。そうすべきだと考えていた節さえある。

 だが……

「………………」

 抱き合い、涙を流すフェイトを見る。

 あれだけ嬉しそうに笑っているフェイトを見たら、プレシアがそう思っていようと、あの日記を見せてよかったと思える。

 情状酌量の余地を減らさないために、わざわざ裁判所にも内緒にしてこのことを知らせているのだ。ぶっちゃけ背信行為甚だしいんだが、母さんもエイミィも協力してくれた。

 二人して「クロノと同類になるのかぁ」と言われたことは癪だったが、実行して良かったと思う。

(プレシア……)

 あんたは余計なことをなんて言うかもしれないが、でも許してほしい。

 その代わりに、

(あんな笑顔が見れるんだから、最高だろ?)

 あんたの娘の、涙に濡れていたって少しも損なわれない輝きをたたえた満面の笑みを、こうして見ることが出来るんだから。










==========
あとがき

 無印~A's間の幕間話開始です。今回は本編で出てきたプレシアの日記について。

 そもそもプレシアが実はいい奴という設定は原作にはありません。しかし、原作者である都築先生の日記での読者への返信を見ると、どうにもプレシアがいい奴だったということを示唆するような内容があるのです。
 以下、コピペ。


■>> SS02聞いた後だとプレシアの言動が全てフェイトを自分から遠ざけるように(自由になれ)と言ってるよう
■>> にみえます
 君はいい眼をしている。



 これを見て、今回の設定を思いついたわけです。
 小説版なんかだとプレシアは完全に悪役っぽいですが、アニメと小説版は微妙に異なってますし、こういうのもいいかなと思ってやりました。

 賛否両論あるかと思いますが、受け入れてもらえれば幸いです。
 

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Comment
無題
読んでて涙腺が緩んでくるのを感じました
こんな話をかけるなんて、雪乃氏は天才だと思います。
プレシアのことが好きになってしまいました
これからも続く話をたのしみにしています。
でも無茶はしないでください。
調子悪いだろうにUpされてるの見たときは驚きました
asuka_sf 2009/02/24(Tue)19:24:24 編集
こっ、これは!
今までも読ませていただいていたのですが、
今回初めてコメントさせていただきます。
プレシアがいい人だったという話は、珍しい(しかも、根拠有)ですね。
しかも、いい話で・・・、まさか泣くことになるとは。
思わずホロリときてしまいました。

これからも健康に気をつけて書き続けてください。
楽しみにしています。
fete 2009/02/24(Tue)21:18:34 編集
無題
今回は、この一言で

    「プレシア萌え」

あともう一言

   「イデアのOTAKU化」

レネス 2009/02/24(Tue)21:27:33 編集
無題
プレシアの設定。うまい。
人間、良い面もあれば悪い面もある。
個人的にプレシアが実は良い奴っていうのはいいのですが、無駄にもしくは理由もなく善人よりこういう悪人の中にある小さな善をかいま見るような物の方が好きです。

後、個人的にアルフがフェイトを大事にしているところがカッコよかったです。

それと今回のように要所要所でフェイトやなのはを支えているクロノの姿は頼れるお兄ちゃんって感じですね。
なのはも無意識にクロノと兄を重ねそうですね。
その分、ユーノが随分と空気化しているけど。
ゼノン 2009/02/24(Tue)22:49:45 編集
無題
3-7ではまだ終わりを感じませんでしたが、この幕間を読んで初めて「まつろわ無印 完!」と思ったり。

GJ
通りすがり上等 2009/02/24(Tue)23:41:41 編集
無題
この話で無印がキレイに終わった感じがあってよかったと思います。
プレシアの日記、オリジナルではありますが良い内容だったと思います・・・最後のほうで「かゆ・・・うま・・・」とか言い出さないかしんp・・・いや、なんでもない
たまたまきた人 2009/02/25(Wed)01:31:23 編集
無題
しばらくぶりに来て見たら二話も更新されているとは……今更なことですが、無印完結おめでとうございます。
さてと、今回の話ですが、今までフェイトを愛していると聞くと感じるプレシアの仕打ちが違和感を感じていたのですが、日記によって半ば狂いながらも愛していたということでそれが解消されました。確かに子を愛さない母親はいないとはいいますが、いくら演技とはいえあそこまでできるのかなと思っていたもので。
最後にもうひとつ今更なことを、空虚を満たせの憑依奮闘記が再開しましたね。見ていないのでしたら、外伝など四話更新しているので是非どうぞ。
2009/02/25(Wed)13:11:07 編集
感想
>それだけアルフは気勢を削がれ、
「それだけでアルフは気勢を削がれ、」だと思うのですが・・・

プレシアの日記をフェイトに見せて、プレシアの本心を伝える事によって綺麗に纏まった感じが良く出てると思いましたね。

フェイトのクロノに対する好感度がまた上がった様に思いますね。

次回はまたチンクが出て来るんですかね?
2009/02/25(Wed)13:30:50 編集
RES
>asuka_sfさん
さすがに天才と言われるほどではありませんが……^^;
でも好評なようでよかったです。ありがとうございます。
原作とは違うプレシアなので、受け入れられるか不安でしたが、ほっとしています。
身体には気をつけますね。ありがとうございました~^^

>feteさん
feteさんはじめまして^^
私もプレシアがいい人という設定の作品は、数えるほどしか読んだことがないです。シリアスものとなると、もっと少ない。
都築先生のコメントがあるぐらいなんだから、もっとあってもいいのになぁ。と思っていたので、やってしまいました。
違和感無くて驚きです。
ホロリときていただけたなんて、最高です!
お気遣いもありがとうございます。また次話を楽しみにしてください。

>レネスさん
まさかのプレシア萌えw
イデアのOTAKU化はもうどうしようもないと思うんだ……(´・ω・`)

>ゼノンさん
書いたら意外と自然だったので、私も驚きました。
プレシアはある意味で仕方なくフェイトを虐げていたんじゃないか、ってのが私にはありましたから。
上手く表現できていれば、と思います。
アルフもカッコいいですよね! 狙ってました!(ぉ
クロノも主人公だけに活躍。
ユーノ…?
∑(°Д°;)

>通りすがり上等さん
そうですねー。本当にそんな感じです。
時系列で考えると、PT事件終結までが無印本編で、裁判とかはその後のSSとかに分類されるので分けましたけど、本当は合わせて終わりって感じですね。
GJいただきました! ありがとうございます^^

>たまたまきた人さん
無印は今話もひっくるめて完結って感じですね。
ちなみに日記のくだりを書いているとき、リアルに思い浮かびましたw
最後に「かゆ うま」とか書いて、「これはないだろうjk」と考え直して消したりw
日記のシメの定番ですからね!

>鎖さん
もうキリのいいところまでやっちゃおう! という考えのもと、一気にやっちゃいました^^
今回のお話はなんか色々言われるかも…と思っていたので、意外と好意的に受け止められているようでホッとしています。
今回書いた日記がうちのプレシアへの理解に繋がってくれているなら、ありがたいことです^^
憑依奮闘記見てきましたよ。
ただ最近は私の好むジャンルが変わってきたせいか、前ほどのめり込めなくなりました^^;
それでもあのクオリティは相変わらず凄いと思いますけどね。

>俊さん
誤字修正しました! 報告ありがとうございます。
心情的には今回で無印完ですからね。なんとか違和感なく纏められたかと思っています。
フェイトの好感度については、確かに上がってますね。恋愛いくかは微妙ですけど。
次回は……チンク、かなぁ。まあ、近いうちにどこかで出てくるとは思いますので^^
雪乃こう 2009/02/25(Wed)17:36:13 編集
無題
こんにちは、一つ前のコメントなんですがArcadiaで跳梁しているSPAMなので削除をおすすめします……
http://mai-net.ath.cx/bbs/mainbbs/mainbbs.php?act=dump&all=339
koyama 2009/03/02(Mon)03:36:46 編集
RES
>koyamaさん
確かに色々なところに出没しているようですね…。
消しておきました。ありがとうございました。
雪乃こう 2009/03/04(Wed)21:54:55 編集
無題
(´;ω;`)ブワッ

コメ返しはいいッス。↑を書きたかっただけなので……っ
とくある 2009/03/22(Sun)04:34:50 編集
気になったので…
初めまして。

プレシアの日記、かなり最近の事まで書いてますよね?
その割には見つけた時の埃の被りかたがおかしいかなと。
気になってしまったので。

原作と違う関係のフェイトやら何やら楽しみにしております。執筆頑張ってください。
syun 2009/03/25(Wed)01:48:00 編集
RES
>とくあるさん
ありがとうございますw

>syunさん
ご指摘ありがとうございます。
うああ、ホントだ…。
正式版であるNovelコーナーのものは修正しておきました。
ありがとうございました。
雪乃こう 2009/04/18(Sat)19:56:33 編集
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